2014/7/17
擬似間欠モードで室外の温湿度を測定してみる 
 

擬似間欠モードでバッテリー電圧の測定開始からほぼ3ヶ月が経過しました。
5秒に一回の測定なので1日に17280回、3ヶ月では155万回の電源OFF/ONに
TWE-Liteは一度もハングアップすることなく順調に動いています。
電池の持ち具合も予想の範囲のようです。
(擬似間欠モードとは、あまり詳しくないですがTWE-Liteのページにあります)

そこで今度はこの擬似間欠モードで室外の温湿度を測定して見ることにしました。
・温度と湿度はおよそ15秒に1度測定しI2C出力コマンドで親機のLCDへ表示します。
 測定の最小単位は温度0.1℃ 湿度0.1%です。
・I2C出力コマンドは「TWE-Lite DIP」や「ToCoStic」のUARTではモニタできないので
 PCでもデータを処理もできるように任意文字の送信機能を使って
 温湿度センサーから読み取ったデータも同時に送ります。
 (TWE-Lite Ver V1-01-3ならUARTにI2Cコマンドは出力されます)
・あとソーラセルでNi-MH電池を充電して電池交換を不要にできればいいかな・・



・温湿度を測定するセンサーにはAM2321を使用します。
 電源電圧:2.6〜5.5V 測定時:500uA スタンバイ時:15uA
 湿度センサ:0〜99.9% 精度:±3%
 温度センサ:-40〜+80℃ 精度±0.3℃
 分解能:16bit
 インターフェース:I2C

 そこそこの精度があって電池駆動にも最適でAD変換値を10進にすれば直読
 できるのでアセンブラでもプログラムしやすくなります。
 難点はマニュアルが中国語で数値とタイムチャート以外は理解不能です・・

・電池はNi-MHで3.6V 830mAh、パナソニックのHHR-P104を使用します。
・充電用にシャープのソーラーモジュールLR0GC02を2個直列にしました。
 1個でもNi-MH3本直列を50mAで充電できる能力がありますが
 温湿度計は直射日光の当たらない風通しの良い場所に設置するとなると
 木の下に吊るす以外適当な場所がありません。
 でも木には葉っぱがたくさんあって明るそうでも意外と発電してくれません。
 なので2個直列にして電圧をかせいで充電できるようにしました。
 晴天時:8mA 薄日が差す程度:4mA 曇り:2mA 位です。
 2個で600mWもありながらわずか8mA程度と効率が悪いですが手持ちの
 ソーラがたまたまLR0GC02だったのでこうなりました。
 ソーラだけちょっと日当たりのいい場所なら1個あれば十分ですが
 なるべくコンパクトにしたかったので・・

・三端子レギュレータは安定化目的ではなくTWE-Liteの最大電圧3.6Vを
 超えないようにする可電圧保護が目的です。
 電池電圧が下がれば三端子の出力電圧も低下します。

・PICはスリープなしで使っています。
 一日の電流はおおざっぱにTWEが5mAh PICが15mAhで全体で20mAh程度です。
 20mAh程度ならスリープさせないでも大丈夫かなと思ってはいるのですが・・

・TWE-LiteDIPの標準アプリは子機が
V1-06-5親機はV1-03-10です。
 子機はチェックサムの省略機能を使用しているのでV1-06-5以降が必須です。
 チェックサムの省略機能を使用しなければどのバージョンでもOKです。
 親機はLCDへの出力サポートはV1-03-10以降とホームページには記載されて
 いますが実際にはV1-03-10のみのようですのでこのバージョンが必須です。
  V1-06-1xはOKです。 V1-07は未確認 ← 
2015/9/20追記

・親機はバッテリー電圧測定用の親機をそのまま流用します。回路変更なし

・子機TWE-Lite DIPの電源ON時間はおおよそ150ms
 これだけON時間があれば2〜3回に1度は通知コマンドも飛びます。
 オプションビットでADCを未使用にしておくとADINのプルアップを省略できます。


100均のラウンドポットと密閉容器で作ります。接着はホットボンドです。
センサーは適当な位置にブラブラさせています。
ソーラを付ける前の様子 
電池は得意の両面テープで固定
ソーラも電解コンデンサにつけた両面テープで支えています。
木にぶら下げてみました。水筒をつるしているみたいですね・・ 
高さは1.5m位。明るそうでもソーラには暗いようです。
夏の大敵は蚊とくもの巣!!

真夏になるとホースで水やりをするのでセンサーに水がかからなくて
風通しがよくて・・・と考えているうちにこんな格好になってしまいました。

さてちゃんと電波は受信できるのか?
たぶんPCを設置している2Fの部屋まではだめだろうと思っていましたが
ガラス戸を空けて網戸の位置まで出すと何とか受信しています。
TWE-Lite DIPでもToCoSticでも受信できます。
電波の強さLIQは12から18位です。ちなみにバッテリー電圧測定用の
TWE-LiteのLIQは42程度あります。
なんとなくTWE-Lite DIPのほうが受信できる範囲が広いような気もしますが・・

PCでも処理できるように子機から送信された任意データをToCoSticで受信した結果です。


LCDにはI2C出力コマンドで表示


I2C出力で直接温湿度を読み取れるととても便利がいいです。
現在親機はバッテリー電圧と温湿度と両方受信しています。
ついでに猫ちゃんのトイレブザーも鳴ります。
TWE-Liteが増殖中?・・
夏休みの工作などにいかがでしょうか・・


  
プログラムのソースはこちらです。 ASMリスト  HEXファイル






参考:ソーラーモジュールLR0GC02の実験結果です

シャープのソーラーモジュールLR0GC02でどれくらい充電できるのか実験してみました。
測定はPICでAD変換してTWE-Lite DIPで1秒ごとに飛ばし
PCでEXCELに取り込んで1秒ごとにグラフ化しました。ここでもTWE-Liteが活躍です。

 ソーラモジュールの仕様
 最大出力電力:300mW  開放電圧:5.7V 最大出力時電圧:4.5V 
 短絡電流:74mA 最大負荷時電流:65mA

下のグラフはNi-MH電池3セルを充電した時の充電電流と電圧です。
・測定日:2014/05/18 
・天候:午前は晴れたり曇ったり 午後になり晴れ
・高松の日の出は5:00 日の入りは19:01
・ソーラモジュールは真上に向けた状態

・電流はソーラーセルと直列に入れた1オームの抵抗に流れた電流です。
・電圧はNi-MH電池から33Ωの抵抗を通したTWE-Lite DIPのVCCの電圧です。
 充電電圧ではありません。
  


5:49頃から18:00頃まで充電電流が流れています。
1秒ごとに積算した充電容量は377mAhです。
TWE-Liteを連続モードで使用した1日の容量は408mAhなので1日分の
97%充電できたことになります。
電圧は5時間くらいTWE-Liteの最大電圧3.6Vを上回っていますがTWE-Liteは
壊れることなく動作しました。






使ってみた感じは 2014/8/31

使用開始からそろそろ1ヶ月半になりますが
・晴れると高めの温度を表示。
 曇りの日は気象台に近い値を示しているのに晴れると3度くらい高かったりします。
・湿度はやや高め?
 雨が降ると必ず99.9%を示し雨があがってもしばらくは99.9%にへばりついています。

木につるしているので晴れると回りの葉っぱに反射した熱の影響を受ける?
雨がやんでも葉っぱの水滴が蒸発するまで湿度が高くなる?のかもしれません。

電源電圧はTWEの通知コマンドでずっと3274mVで変化はありません。
高松の8月の日照時間は95.1時間で記録的な日照不足になりましたが
ソーラの充電不足にはならなかったようです。


そろそろお引越し? 2014/10/13

そろそろ秋も深まってくる季節。木の葉っぱも薄くなり太陽も低くなります。


日光が当たるようになり測定場所のお引越しも考えなくてはいけません。
また日が当たらないのを前提にNi-MH電池の充電電流を決めているので
このままでは過充電になるかもしれません。
一年を通して測定に適した場所があるとこんな心配は不要なのですけど・・

通知コマンド上の電源電圧も安定していて故障なく温湿度を測定しています。
湿度はやっぱりちょっと高めのような気もしますが。
課題は電源ですかね・・




今年も測定中 2016/6/7

しばらくほったらかしにしていた温湿度計。
まだ電源の見直しはしていません・・・が、・・・今年の夏も暑くなりそう!
そのままにしておくのも何なので今年も木にぶら下げて測定中です。

一昨年の測定場所では晴れた日は気象台より1〜3度高くなりました。
今年は正面の木の内側に吊り下げました。


内側からのぞくとこんな感じ。
中はドーム状の空間で風通しがよく日はほとんど当たりません。


5月の快晴の天気で13万ルクスを超える明るさの時でも
木の中は400〜500ルクス程度。
雨上がりの24000ルクスくらいの明るさの時は240ルクス程度です。

だいたい日中は200〜500ルクスくらいの明るさです。
400ルクスだとソーラ出力は2Vあるかないかなので
この明るさではソーラによる充電は全くできません。
電池のみの動作です。
1ヶ月くらいは持ちそうなのですが・・・

ちなみに高松地方気象台は高松市中心部より南に少し外れた場所にあります。
 ↓ 高松地方気象台の場所 ↓
 http://www.jma-net.go.jp/takamatsu/5/5-1/shozaichi_annaizu.html

我が家は気象台の東2.2kmくらい。
気象台よりやや低くてもいいような気もしますがそれほど気温差はないと思います。
さあ、今年の夏はどんな気温になるかなぁ・・・




測定結果は 2016/9/20

TWE-LiteからII2C出力コマンドといっしょに送信する任意データをPCで取り込み
10分おきの温度と湿度をグラフにしてみました。

この夏で
1日の平均気温が30.9度と一番高かった8月19日のデータです。
高松地方気象台の10分おきの温度と湿度と日照時間を重ねてあります。
10分単位のデータなので日照時間は最大10分です。




気温については概ね±2度くらいの範囲内ですが湿度はやや差が大きいようです。
測定環境も測定場所も違いますがまあそこそこ似たような結果です。
でもセンサーそのものの精度はどんなもんよ・・・という話もありますが・・・

電池は7月16日から9月8日まで54日間持ちました。
5月頃に比べて葉っぱが少なくなって少し充電もされていたかもしれません。


あれこれ
・6月から3ヶ月ちょっと木の下にぶら下げて測定していましたが一月も経つと
 くもの巣やら虫のふんやらですごいことになります。
 でもセンサのあるラウンドポットの内側は意外なほどきれです。
 外側にラップをかけておくといいかもです。

・約3ヶ月間ToCoSticで受信していましたが1回だけTeraTermが止ったことがあります。
 PCかTeraTermかToCoSticかどこの問題かは不明ですが
 WDT(ウォッチドッグタイマー)内臓のMonoSTICだと信頼性が高くなりますね。
 いま秋月電子あたりだとMonoSTICが買える変えるのでしょうか?
 9月初めに秋月電子の通販でTWE-Liteを買ったらTOCOSバージョンでしたけど・・・・・
 個人的にはMONOよりTOCOSのほうがいいけど^-^;;

・PCでの処理はEXCELに取り込んで関数で処理。
 センサーデータのほかにもいろんなパケットが飛んできます。
 フィルターで不要な行を削除する時に45000行を超えているとEXCEL2000では
 処理できないメッセージを出しながら知らん顔して全部削除されてしまいます。
 65536行まで処理してくれないの・・・と言いたくなりますが
 毎日処理しないとすぐに40000行を超えてしまいます。
 最新のEXCELではどうなんでしょうね・・・

・PCでの処理もいいけど、やっぱりI2C出力で直接見れるほうがたのしいですね。


高松は暑い!!

高松は最高気温では全国ベスト10になかなか入れませんが
夜になるとベスト10にもよく顔を出します。
日が暮れても気温が下がりません。
夜の11時を過ぎても30度近くある日が何日もあります。
ちなみにこの夏はこんな感じでした。
 7月の真夏日の日数:28日間
 8月の真夏日の日数:28日間
 8月の猛暑日の日数:16日間  一番暑かったのは8月8日の37.1度でした

 8月の猛暑日の日数は16日ですが34度以上でカウントするとなんと25日もあります。

みなさん高松は暑い!!ですよ。 
こちらに引越しを検討されている方は暑さに注意が必要です。
そして実は冬も寒いんです。
瀬戸内は温暖で過ごしやすいと言うのは私に言わせるとウソです。
東京の方が夏も冬も絶対に過ごしやすいと思いますが・・・。




ちょっとだけ省電力化したプログラムです 2017/7/1

徹底的な省電力化はではありませんが簡単にできるところだけ省電力化しました。
 ・スリープ無し → 1回の測定時間およそ15秒のうち8秒間をスリープ スリープ中はおよそ150uA
; ・TWE-Lite DIPの電源ONからコマンド送出までの時間50ms → 20ms に変更
 スリープで400uA X 12H = 4.8mA/h  TWE-LITE DIPで173秒/日 → 0.8mA/h
 合計で一日あたり 5.6mA/h くらのの削減です。
 
省電力化とは関係ないですが
 ・I2C出力コマンドの送信順序を温度・湿度 → 湿度・温度 に変更
 現在親機はバッテリー電圧も受信しているため電圧と温度を見易くするため順序を
 変更しました。

  必要な方はこちらからどうぞ  省電力版ASMソース(R02)  HEXファイル



センサーモジュール交換 2019/6/20
2014年7月から測定し始めて約5年が経過しました。
少し前から湿度の表示が絶対にありえないような値となりセンサーモジュールの
寿命と判断して予備のセンサーと交換しました。
交換後は正しい値を表示しています。




密閉容器の改修 2021/9/7
木の下に吊るして7年
100均の密閉容器もボロボロに^-^;;  新しい容器に交換しました
新しいとぃっても16年前にいやしライトを作った時のストック品です
前回は容器をさかさまにして使いましたが今回はフタを上にして使いました
さかさまにしたほうが基盤の実装やメンテナンスには都合がいいのですが
容器とフタの隙間が砂ボコリで真っ黒になります・・・メンテはしたくない気分^-^;;
下側のラウンドポットはヒビや硬化もないようなのでそのまま継続使用です

数年前からの測定場所
   地上高1.6mくらいで陽の当たる時間帯もあります


参考程度ですが電池の持続期間(省電力化以降)
 2018/1/12 〜 2018/10/31 停波
 2018/11/1 〜 2019/11/4 停波
 2019/11/4 〜 2020/9/18 停波
 2020/9/18 〜 2021/8/8 容器交換 まだ停波していない
 2021/8/8  〜
だいたい10か月くらいでしょうか・・・ 電池も7年間交換していません
停波した後の充電は350mA X 5H です
動作電圧限界になると夜は停波して朝になって明るくなるとまた
データを送信する日が何日か続いてそのうち完全に停波するようです




ねこの部屋TOPへ   TWE-Lite DIPへ ▲ページ先頭へ